ブックタイトルセミコンコリア2019と韓国半導体事情
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セミコンコリア2019と韓国半導体事情
16 SEAJ Journal 2019. 4 No. 165恒例の「セミコンコリア2019」が1月23日から25日の3日間、ソウル市江南区に位置するCOEX(国際総合展示場)にて開かれた。469社2037ブース(小間)の規模となった今回のセミコンコリア。18年下半期から続く半導体景気の不調とは裏腹に、今年のセミコンコリアは、5万人という歴代最多の入場者を記録したと、SEMI(国際半導体装置材料協会)コリア側はアピールした。セミコンコリアと韓国半導体産業の現状と課題に迫る。韓国半導体装置市場は前年比22.9%減セミコンコリアは、半導体装置・材料メーカーをはじめ、部品やソフトウェア、設備など多様な分野に対する最先端製品の競演の場となった。18年世界半導体装置市場規模は、史上最高であった17年規模を更新。19年にはメジャー半導体メーカーの投資縮小によってマイナス成長となるものの、2020年は再び大幅な成長が期待されている。1月23日、SEMI が発表したファブ投資、装置・材料市場に対する最新資料によれば、18年世界半導体装置市場規模は前年比9.7%増の620.9億ドルと推定した。装置市場は19年に前年比4%減の595.8億ドルと逆成長するものの、20年は同20.7%に急増し、719.2億ドル規模を達成する見通しだ。カンケンテクノ(株)営業本部長の中村修氏は「最近、半導体景気の低迷を懸念する声が聞こえる」といいつつも、「だが、我々としてはそれほど心配していない。韓国市場は持続的な需要があり、19年7~9月期からは本格的な回復基調になる」と前向きな姿勢を強調する。世界半導体装置分野は、サムスン電子とSK ハイニックスなど、韓国勢が最も大きな市場を形成している。18年に韓国で取引された半導体装置売上高は171億ドル強でトップとなった。次ぐ中国市場は128億ドル強で前年比55.7%増加。中国系メモリー半導体メーカーの参入による装置投資が急増した。だが、19年韓国半導体装置市場規模は、メモリー半導体価格の下落に伴う投資制限で、18年に比べて22.9%減の132億ドルに止まる見通しだ(SEMI)。韓国アルバック(株)代表取締役社長の金善吉氏は「当社の19年売上高は、前年比20~30%程度減ってくる見通しだ」とし、「半導体装置ビジネスは、常に、デバイス市場の浮き沈みに影響することから、当面、辛抱の経営は避けられないのが現状だ」とコメントした。半導体材料は持続的成長へ19年世界半導体材料市場は、前年比2%成長する見通しだ。18年度の10%成長に比べては低い成長率だが、逆成長する装置市場とは異なると予測されている。「18年半導体材料市場規模は、前年比10%増の490億ドルとなった」、「19年は前年比2%増の500億ドルを記録する見通しだ」(SEMI)。設備投資が完成された半導体工場の本格的な稼働開始によって、工程数の増加に伴う材料の消費が多くなるためであろう。過去3年間の半導体材料市場成長率の推移をみてみると、前工程が後工程材料を圧倒している。17年は前工程が13%、後工程は5%成長した。また、18年には前工程は14%増の318億ドルとなったが、後工程は3%増の196億ドルにとどまった。「EUV をはじめ、ALD やPECVD など多様な前工程の蒸着技術が積極的に採用されたからだ」(SEMI)と分析している。韓国半導体・ディスプレイ学会専務理事の李鍾熙氏は「半導体・ディスプレイ向け材料市場は、19年はやや失速するとみられるが、下半期からは復活するだろう」とし、「韓国の材料市場は依然として日本製に対する依存度は高く、特に、コア材料の大半が日本製で占めている」と指摘する。セミコンコリア2019と韓国半導体事情○「セミコンコリア2019」歴代最大規模へ ○世界半導体装置市場は前年比4%減○韓国半導体輸出規模は全体の21%強産業タイムズ社(電子デバイス産業新聞) ソウル支局長 嚴オム 在ジェーハン漢展示会内部の様子